今回は大人の生徒さんのお話をしようと思います。

ひと昔前は、ピアノを習うとか音楽教室に通うというのは、お子様のイメージが強いものでしたが、今では、大人の方がピアノを習ったり、お教室に通う事が普通の事になりました。お子様よりも、大人の生徒さんの方が多いくらいです。

午前中や午後の早い時間帯は女性の方が、夜の時間帯は男性の方が多くいらっしゃいます。女性の方はレッスン前に、ご自宅で練習をしてからいらっしゃる方がとても多いですね。

レッスンの時に、「ここへ来る直前まで練習をしていて、その時はもうちょっとは上手く弾けていたんですけどね」とか、「今日は午前中に出掛けていて、練習をしていないから、(演奏が)どうなるかわかりませんよ」、「あら、さっきまで結構すらすら弾けていたのに、ここに来たら忘れちゃったわ」など、色々なお話を聞いています。

つい先日は「本当はね、私、もうちょっと上手なのよ」と冗談ではなく、かなり真顔でお話をされている方もいらっしゃいました。

また別の方は、「ちょっと練習しようかなって思ってピアノを弾くでしょ。しばらく弾いてちょっと休憩をして、また練習をするとね、さっき弾けていたのにすっかり忘れちゃってるのよ、もう本当にイヤになっちゃうわ」と言うように、かなりリアルにご自宅での様子もお話されます。

男性の生徒さんは、お仕事をされている方が多く、お仕事帰りにレッスンにいらっしゃるというパターンが多いので、なかなかレッスン前に練習をすることは難しいようです。それどころか、日々の練習時間の確保が難しい事も多く、「一昨日は弾けていたけれど、昨日は練習出来なかったからなあ、今日はどうなっているかわからない」とお話されている方もいました。

それでも、早めに教室にいらして、練習をしてからレッスンをされる方もいますし、学校関係など職場にピアノがある方は、お昼休み等に練習をしていたり、レンタルスタジオで練習をしてからいらっしゃる方もいます。

私自身も長年、生徒としてピアノのレッスンを受けていましたので、生徒さんの気持ちは、とてもよくわかります。何年も通って慣れているはずなのに、いざレッスンとなると緊張して、練習の成果が発揮できない事もたくさんありました。

また、「普段は弾けるのに、今は弾けていない」という事が自分でわかっているのですが、それをまた先生に指摘されてしまったということで、色々な思いが、一層複雑な心境にさせるんですよね。

そのため、レッスンの時には、「普段の練習では弾けていたけれど、今は上手に弾けていない」というお気持ちを理解している事、同じ思いをされている方が、他にもたくさんいらっしゃることをお伝えするようにしています。

「昨日いらした同じくらいの年齢の生徒さんも、丁度同じような事をおっしゃっていましたよ」と言うように。

そうしますと、「先生、本当ですか?」「私だけなんじゃないの?」と半信半疑という方もいますが、殆どの方が「お話を聞いて私だけじゃないって、安心しました」とほっとされているようです。

ピアノは個人で楽しめるというメリットがありますが、時には他の方がどんな様子なのかが気になるものですし、他の方の様子を知ることで、ご自分の思いについて整理されたり、さらにモチベーションがアップしたりもします。

これからも、お教室の生徒さんの生の声を、このコーナーでご紹介出来ればと思います。

「ピアノ教室の出来事」について

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