(この記事は、第186号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「たのしい音楽小話」は、クラッシックソムリエ検定のお話です。
クラシックソムリエ検定は、一般財団法人 日本クラシックソムリエ協会が主催するクラッシック音楽検定です。
毎年1回開催されていて、今年(2015年)で4回目となる、まだ新しい検定です。
世の中では、以前から手に職をつける事が注目され、資格などを取ることも流行りましたが、色々なジャンルがあっても音楽系はほとんどなく、ましてやクラッック音楽となりますと、ヤマハ音楽振興会のお子様が主に対象のグレードと指導者用のグレードくらいしかありませんでした。
最近は、大人の方が受けられるグレードも開催されていますが、レッスンに通っている方が対象となるので、まだまだ多くの方が受験するところまではきていないように思います。
また、いずれも演奏が主になるので、クラシック音楽を聴かれる方が受けられる検定は、ほぼ無かったと思います。
そこに、このクラッシックソムリエ検定が開催されるようになりました。
クラッシックソムリエ検定は、演奏ではなく、幅広いクラッシック音楽の知識がチェックされる検定なので、普段楽器を演奏されている方だけでなく、クラシック音楽を聴くのが好きな方や、ウンチクが好きな方にもとても良いように思います。
長く放送され、「世界一長寿のクラシック音楽番組」としてギネスに認定された「題名のない音楽会」でも、大反響だったそうです。
そして、今回ずっと気になっていた、このクラシックソムリエ検定にチャレンジしてみました。
クラシックソムリエ検定には、4つのグレードがあります。エントリーコース、シルバーコース、ゴールドコース、プラチナコースです。
初めて受験する場合には、エントリーコースから受験することになりますが、エントリーコースでは合否は付かず、点数と偏差値のみが通知されます。次の段階であるシルバーコースから点数と共に合否が付き、合格すると次のコースを受験することができるようになります。
基本的には、1段階づつの受験となるわけですが、エントリーコースとシルバーコースは同時に受験することが可能です。
今回は、この2つを一緒に受けてみました。
クラシックソムリエ検定は、全国各地で同じ日に行われますが、私は目白にある学習院大学が会場になりました。
大学の門に着きますと、学園祭の時期だからなのか、敷地のあちこちに色々なイベントの看板が立てかけられていました。もちろん、クラシックソムリエ検定の看板もありましたが、それ以外にも検定らしきものも行われているようでした。
会場の校舎では、入り口の壁に受験コースと受験番号ごとのフロアの案内が張り出されていましたが、思った以上に受験者が多くて驚きました。
指定された教室(エントリーコースとシルバーコースの併願者用)に入りますと、既にぎっしりと人が集まっています。
見回しますと、中高年の方がとても多く、女性よりも男性の方が多く参加されていました。また、高校生らしき方も数人いました。
検定とはいえ、会場の雰囲気は受験のような張りつめた空気ではなく、リラックスして受けられました。
最初は、エントリーコースの検定です。
問題は100問あり、1問10点です。回答はマークシートで、4つから答えを選んでいきます。
試験時間は60分ですが、試験開始後30分経ったら、自由に提出して退場することができます。(残り時間10分前まで)
実際、30分経って退出される方が少しいらっしゃいました。
そして、お昼休憩を挟んで、午後はシルバークラスの検定です。
試験20分前に、少しゆっくりテキストを見ようかと会場に入ると、その時点で既にほとんどの方が席についていました。
試験は午前中のエントリークラスと同じ問題数と試験時間で行われます。
試験開始後30分経ち、終わった方が退出してよい時間になりますと、午前中とは異なり続々と退出していきます。
シルバークラスの試験内容ですが、公式のテキストから8割ほど出ていますが、それ以外にちょっと面白い問題もありました。
例えば、「指揮者の小澤征爾さんは、大ファンのメジャーリーグの野球帽を被っていますが、どこのチームでしょうか?」という問題や、「フィギュアスケートの羽生選手は、昨シーズンと同じ作曲家の音楽を使用していますが、誰でしょう?」などです。
このような問題が混ざっていると、検定とはいえ楽しみながら出来ますね。
ちなみに、このシルバークラスは、なかなか難しかったです。
次回は、2016年の秋に開催される予定です。
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