(この記事は、2014年4月28日発行の第146号 メールマガジンに掲載されたものです)

その2からの続きです。読まれていない方は、以下のページをご覧ください。

お子様の才能とスズキ・メソードについて考える その1
お子様の才能とスズキ・メソードについて考える その2

スズキ・メソードの創始者である鈴木鎮一さんが書かれた本『愛に生きる 才能は生まれつきではない』(講談社現代新書)を通して、「才能」について書いています。

前回は、能力や素質は生まれつきではなく、育てられた「環境」によって作られることを書きました。

そして、その「環境」とは、基本的に「人」です。親であり、教師などの指導者です。

スズキ・メソードでは、現在でもお子様に楽器の演奏を教える際に、お子様だけでなく、親御さんにも教えていると思います。

この考え方は、正しいと思います。コン・ヴィヴァーチェの「子供のためのピアノ教育」という解説書も、この目的のために作成しました。

親御さん自身が、楽器が演奏できる方である必要はありませんが、お子様にピアノが弾けるようになってもらいたいと思っても、親御さんが音楽を理解しようとしないのでは、そのお子様が育つ「環境」が用意されていないようなものです。

前号でも書きましたが、「環境にないものは育たない」のです。

音楽教室に通わせても、週に30分や多くて1時間のレッスンでは、「育つ環境」と言えるほどの状況にはなりません。やはり、自宅でのレッスンの「環境」が重要になるのです。

そして、レッスンの基本は、「くり返しやること」です。1つのことができたら、それで終わりではなく、それを徹底的に繰り返してやるのです。

急ぐ必要はありません。しかし、あきらめずに努力を続ける必要はあります。

「急ぐべからず、休むべからず」です。

「自分には才能がない」というセリフは、人類全体に植え付けられた 努力を避けるための「いいわけ」にすぎないと、この本には書かれています。

前回、3歳までの環境が能力に与える影響は大きいと書きましたが、その期間を逃すと能力が育たないというわけではありません。より多くの努力が必要となるだけです。

その努力の目安として、「10年」という期間が示されています。10年間、努力を怠らなければ、誰でもその能力を開発することができると書かれています。

天才! 成功する人々の法則』(マルコム・グラッドウェル著、勝間和代訳、講談社)でも同様に、10000時間の練習が非凡になるための条件として示されています。

毎日3時間の練習を休まずに続けると、約10年で 10000時間になります。

やはり、「継続は力なり」なのですね。

お子様の才能とスズキ・メソードについて考える その4 に続きます)

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