(この記事は、第67号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回の「たのしい音楽小話」は、チャイコフスキーコンクールのお話です。

昨年はショパンコンクールが開催され、大いに盛り上がりましたが、今年は、ショパンコンクールと並ぶ世界最高峰のコンクールである「チャイコフスキーコンクール」が開催されます。

チャイコフスキーは、ロシアを代表する音楽家で、代表作に、バレエ音楽「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」などがあります。

チャイコフスキーコンクールは、そんなチャイコフスキーの名前を掲げるコンクールで、1958年より4年毎にモスクワの「モスクワ音楽院ホール」で開催されています。今年はこれまでと違って、モスクワの他に、サンクトペテルブルグでも開催されるそうです。

チャイコフスキーコンクールは、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、声楽の4部門があり、1990年からはヴァイオリン属の楽器と弓の製作技術を競う、ヴァイオリン製作者部門が設けられています。

第1回のコンクールが開催された時期は、冷戦真っただ中でしたが、ピアノ部門でアメリカ人のヴァン・クライバーンが優勝し、ソ連とアメリカの国交にまで影響を与えたと言われました。

ウラディミール・アシュケナージ(第2回優勝)やミハイル・プレトニョフ(第6回優勝)など、世界で活躍するピアニスト達を輩出している由緒あるコンクールで、これまでの審査員も、ドミトリー・ショスタコーヴィチ、マリヤ・カラス、ロストロポーヴィチといった世界の巨匠たちの名前が並んでいます。

日本人の活躍も目覚ましく、ピアノ部門では、第12回に上原彩子さんの優勝を始め、第7回に小山実稚恵さんが第3位、ヴァイオリン部門では、前回優勝の神尾真由子さんや第9回優勝の諏訪内晶子さん、第12回第2位の川久保賜紀さん、第7回第2位の加藤知子さん、チェロ部門では、第6回第2位の藤原真理さん、第4回第3位の岩崎洸さん、第5回第3位の菅野博文さん、前回は石坂団十郎さんが入賞、声楽部門では、第11回に優勝した佐藤美枝子さんを始め、第9回に水野貴子さんと小濱妙美さんが入賞しています。

今年は6月14日から開催され、1次予選、2次予選を経て、本選となり優勝および入賞者が決まります。その後、7月1日、2日に入賞者のガラコンサートも開催されます。

入賞しますと、3年間コンサートの支援をして貰えるそうです。世界の主要な舞台で観客を前に演奏する機会を得ることは、ピアニストや演奏家にとって、なによりも嬉しい事でしょう。

すでに600人が応募しているそうで、史上最多の世界47カ国のピアニスト達が参加するそうです。

ショパンコンクールでは、早い段階で日本人ピアニスト達が姿を消してしまいましたが、チャイコフスキーコンクールでは、これまでの日本人の活躍を見ますと、期待が高まりますね。

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