(この記事は、第286号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回は、冬を迎えるピアノ教室の様子と、ヤマハのピアノコンサートグレードのお話です。

連日の台風接近により寒暖差の大きな日々が続き、気が付けばもう12月。朝晩はかなり冷え込み、「今年は、短い秋だったですね」と生徒さんと先日話をしたところです。

私は寒さが苦手なので、少々げんなりとした気分ですが、スキーを趣味になさっている生徒さんは、いよいよシーズン到来という事で、心待ちな様子です。

この生徒さんは、先月、近くに住むお孫さんとお嬢さんが相次いでインフルエンザになってしまい、奥様と看病をされていたそうです。そして、皆さんが快復して、ほっとしたのも束の間、今度はご自分がインフルエンザになってしまいました。しかし、今シーズンの初滑りには間に合うので、不幸中の幸いだとおっしゃっていました。

お教室の近隣の小学校でも、学級閉鎖になったそうなので、インフルエンザの猛威が確実に迫っているようです。

幼稚園生の男の子も、一時期は体調を崩してレッスンをお休みされていましたが、最近は毎週元気に通っています。

先日、お母様とゆっくりお話をする機会がありましたが、いろいろな習い事をしている中で、ピアノが一番好きな様子だとおっしゃっていました。思い返せば、確かにこれまでレッスンに飽きてしまうような様子や集中力が切れているような様子は、あまり見られなかった気がします。

体験レッスンの時も、ピアノへの興味の持ち方がとても深くて、印象に残っているほどです。それほどピアノに興味があり好きな様子なのですが、思ったよりも進みが早くなく、不思議だなと思っていましたが、なんと小さいおもちゃのようなキーボードで練習をしているらしいのです。両手で練習ができないとの事なので、相当小さいもののようで、それでは確かに練習も難しくなります。

お母様は、以前他の楽器を習っていたそうで、音楽の心得がありますから、日々の練習の大切さもご存じです。ご実家にあるピアノを持ってくるか、新しくピアノを購入するか悩んでいるそうです。一度、建築業者さんに相談したところ、床の補強をするようにアドバイスされたそうで、少しネックになっている様子でした。(このようなお話を時々耳にしますが、よほど大きなピアノを置かない限りは、通常補強は必要ありません。)

ご実家のピアノを持ってくる場合、かなり古いピアノなので、オーバーホールなどのメンテナンスが必要になる可能性があり、新しく購入する場合との予算の違いを気にされていました。

なかなか悩むところですが、なるべく早めに決断され、ピアノの興味が強いうちにピアノのご用意ができるといいですねとお話をしました。

小学生と幼稚園生の姉妹は、大変仲がよく、時々姉妹お揃いの洋服を着てレッスンに来るほどなのですが、先日は、お母様と3人お揃いのワンピース姿でレッスンに来ていました。お子様からのリクエストだったそうで、インターネットでかなり探して購入されたそうです。

幼稚園生の妹さんは、毎回3・4曲は仕上がって終わるので、かなりハイペースに進んでいます。

「〇〇ちゃんね、ここのところが、ちょっと難しいんだよねー」と言いながら、いつも元気よく自信満々でピアノを弾いています。

まだまだ小さい年齢なので、いろいろと事細かく注意をしてしまうと、気が乗らなくなって飽きてしまうので、ピアノを弾けるのが楽しいという気持ちを維持させながら、どこまで細かい部分を手直しして、どこまで弾けたら OK とするのか、線引きが大変難しいところです。

段々と曲の完成度を高くしていくので、これまで通りのペースで進まなくなる可能性があることや、姉妹でお教室に通われている場合、お姉さんの練習を聴いているので、耳で覚えて弾いている可能性もあるので、楽譜を読んで弾くことも重要視し今後もレッスンしていく事を、お母様にお話しました。

小学生のお姉さんは、まだ1年生なのですが大変几帳面で、ワークもしっかりとした字で書き、ピアノ演奏も毎回きちんと丁寧に弾いています。小学校でも、クラスで一番字がきれいだと先生に褒められているそうで、なるほどと納得しています。

妹さんが、どんどん教材を進めていることを知っていて、「追いつかれないように、頑張らなくっちゃ」と良い意味で刺激を受けているようです。お姉さんは、一人でレッスンを受けていますが、間違えると自分で大爆笑しながら弾き直していて、毎回とても楽しそうにレッスンに来ています。

前回のレッスンでは、早くも来年の発表会で弾きたい曲があるとお話をしていて、とても前向きな姿勢に驚きました。難しい曲なのですが、今から少しずつ練習するようにと、お話しているところです。

12月初めには、ヤマハのピアノコンサートグレードが行われ、司会の仕事をしてきました。

通常コンサートグレードは、小さなサロンなどで行われるのですが、この日はとても珍しく、500席以上ある大ホールで行われました。

コンサートグレードに参加された方は、お子様が50人くらい、大人の方も25名ほどです。思った以上に大人の方の参加者が多く、驚きました。大人の生徒さんの場合、発表会の参加も必須ではなく、参加したとしても小さなサロンなどで行われることが多いので、大きなホールでピアノが弾けるチャンスがほとんどありませんから、申し込みが多かったのかもしれません。

司会をした第2部は、幼稚園生から中学生くらいまでのお子様の参加者がほとんどでした。小さなお子様が多かったので、色とりどりの衣装を身に着けていて、とても華やかな雰囲気でした。コンサートグレード初受験の方や、大きなホールで弾くことが初めてのお子様もいらっしゃいました。

演奏前に、これから弾く方のコメントを読み上げるのですが、「1曲目は、〇〇で、2曲目は、△△で」と細かく曲の説明や意気込みを書かれている方もいれば、「頑張ります」と一言さらっと書かれている方もいて、コメントも興味深くアナウンスしました。演奏前に、弾く方の人となりがわかるのも面白いものです。

大きなホールでしたので、舞台袖から舞台上のピアノが置かれている所までが遠く、小走りに出ていくお子様や、お辞儀を忘れて、直接ピアノに向かって歩いてしまうお子様もいました。

そんな中でも、鍵盤を一切見ないで、天井の方をずっと見上げながら弾いているお子様もいて、プロのピアニストのような雰囲気を持っていて、凄いなあと思いました。

普段、レッスンを担当している中学生の生徒さんも参加され、これまでの本番と同じく、緊張しつつもあまり動じない様子で演奏していました。2曲とも、テンポが少し速くなっていて、ゆっくりにするところで分量が足りない気はしましたが、細かい音の連続もきれいに弾けていて、全体的に割と良い出来だったと思いました。

終わってからご本人に感想を聞いてみると、即座に「速くなっちゃった」と答えていました。ちゃんと気が付いていたようです。それでも、調子を崩すことなく弾き切るのですから、お見事だと思いました。

大きく響きの良いホールで、スタインウェイのフルコンサートピアノを使用しましたので、参加された方は、緊張はされたと思いますが、貴重な体験になったのではないかと思います。

お客さんの前で弾くチャンスをどんどん利用して、慣れていくと怖さもなくなり、緊張しても短時間で落ち着いて弾けるようになりますし、普段通りの演奏ができるようにもなるかと思います。

特に、小さいお子様は仮に失敗したとしても、意外に立ち直りが早く、大人が思っている以上にたくましい気がします。

数多くの経験が、次に繋がり成長していくチャンスになりますので、今後も生徒さん方には、本番を数多く紹介していきたいと思っています。

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