(この記事は、第173号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「たのしい音楽小話」は、音楽の健康効果についてです。
普段の生活で、音楽はとても身近にあるものです。
通勤・通学時に音楽を聴いたり、勉強や家事の合間に聴いたりと、楽器を習ったり演奏する事はなくても、音楽を聴かれる方は大変多いのではないでしょうか。
ご自分で音楽を流さなくても、お店のBGMや電車の発車合図の音楽など、あらゆるシーンで音楽が流れています。
音楽を聴くとテンションが上がるので、勉強や仕事がはかどったり、良い気分転換になる事は、誰もが経験していると思います。
しかし、最近の研究では、体調を良くしてくれる効果もあることがわかってきています。
アメリカのカリフォルニア州立大学バークレー校の科学研究センターが、病気を予防する免疫(免疫グロブリンA)が、音楽を聴く前と後で、どのように変化するのか実験をしました。
以下の4つの状態で比較したところ、心地よい音楽を聴いた後がずば抜けて高い数値になるそうです。
・ クリック音を聴く
・ ラジオ放送を聴く
・ 心地よい音楽を聴く
・ 無音
音なら何でも良いのではなく、心地よい音楽が、先天性の免疫を向上させるということです。
手術や出産時なども、音楽を聴くと痛みが軽減されることが明らかになってきており、音楽は強力な鎮痛剤とも言えます。
産婦人科で、入院時の持ち物リストの中に、お気に入りの CD などを項目に入れている所もありますので、これから出産を控えている方は、CD や iTunes などで、好きな音楽をまとめておくとよいかもしれません。
他の研究でも、ランニングやウォーキング時に音楽を聴くと、呼吸が楽になって辛さが軽減され、エネルギー代謝や運動効率が上昇するのでダイエット効果も期待できるそうです。
また、音楽を聴くと、幸福ホルモンと呼ばれるエンドルフィンが分泌され、心機能が改善されて心臓が強くなり運動能力もアップされるのだそうです。
音楽を聴くだけで、運動機能に良い影響があるのは驚きですね。ご高齢の方や運動がなかなか出来ない方にとっても、朗報かもしれません。
そして、脳科学的にみた時、仕事がはかどる音楽の聴き方があるそうなので、ご紹介しておきますね。
まず、 集中力を高めるときには、歌詞の無いクラシックが効果的です。
しかし、何か新しい事を学ぶときには、音楽を流すと逆効果で、なかなか覚えられないのだそうです。
音楽を無しにして、コーヒーショップのざわめきの音や掃除機の音くらいの騒音が流れている方が良いようです。
ちなみに、そのような音を再現できる「Coffitivity」という iPhone 用のアプリもありますので、活用してみてもよいかもしれませんね。
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