(この記事は、第120号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「ピアノ教室の出来事」は、生徒さんの親御さんのお話です。
ピアノのレッスンに通われる生徒さんの中で、小学校低学年くらいまでは、お母様やお婆様がレッスンに付き添う事が多くなります。
レッスンを受ける生徒さんの後ろで熱心に見学されていて、レッスンが終わりますと、宿題の成果やレッスン内容の確認、次の宿題の範囲や注意事項などをお伝えしています。
ただ、レッスンの時間枠が詰まっているため、かなり手短にお伝えして終わってしまうことになり、慌ただしくて申し訳ないと思っています。
そして、生徒さんが小学校の高学年くらいになりますと、1人でレッスンに来ますので、親御さんとの連絡は、ノートやお手紙、電話などになり、ますます必要最低限のお話だけになってしまいます。
そうした中、先日、小学生の生徒さんの親御さんと面談する機会を設けました。
レッスンの時間とは別枠で行ったのですが、快くお時間を作って頂けました。
今回面談したお母様は、昨年まで、お子様のレッスンの送り迎えをされていたので、お話をする機会が比較的多い親御さんです。それでも、改めて時間を設けて面談を行いますと、これまで感じていたことを細かくお伝えできましたし、どの程度伝わっているのかも確認する事が出来ました。
また、レッスンの前後に少しお話をする際には、私の方から一方的に伝達する事が多くなってしまい、なかなか親御さんのお話を伺うことが出来なかったように思います。今回の面談では、親御さんのお話をじっくり聴くことができたのも、大きな収穫でした。
この生徒さんは、毎回宿題もしっかりやってきますし、教材の進度やペースも問題ないと私は理解していました。
しかし、面談でお母様にお話を伺いますと、学校行事でピアノ伴奏の話が出た時に、本当は立候補したかったそうですが、自分よりももっと先の教材を使用しているお友達が次々と手を上げて、思わず躊躇してしまい手を上げられなかったというのです。
お母様は、「そういうことは、人と比べる事じゃないのよ。」とお話されたそうで、本人も納得したとの事でした。
昨年は、発表会以外にも、オーディションに合格して大きな舞台で演奏する機会を何回も体験し、大きく成長した生徒さんですが、教材をもう少し早めのペースで進めたり、もっと多くの場で演奏する機会を作って、自信を付けさせてあげることが必要なのだと感じました。
ピアノのお教室は、レッスンが一番大切ですが、生徒さんの親御さんとのコミュニケーションもとても大切になります。
レッスンの時間との兼ね合いや、生徒さんの親御さんもお忙しいので、なかなか時間を合わせることが難しいのですが、今後もコミュニケーションを大切にしていきたいと改めて感じました。
(この記事は、第118号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「ピアノ教室の出来事」は、大人の生徒さんのお孫さんのお話です。
昨年から、大人の生徒さんのお子様が結婚されたり、お孫さんが生まれたりと、おめでたい事が続いています。
どの生徒さんにとっても、お孫さんの誕生は特別嬉しいもののようで、レッスンの度によく話題になります。
「今日は、○○を作ったから食べにいらっしゃいと話して、週に何回か晩ご飯を食べに来るのよ」と、お話されていた生徒さんもいました。
体に良いものや母乳がよく出るような食事を、あれこれ考えて、かなりの品数を作っているそうです。
赤ちゃんが生まれると、お母さんはしばらく赤ちゃんの世話にかかりっきりになりますので、思ったように家事がはかどらないものです。手作りの食事をいただけて、栄養面も工夫された食事となりますと、かなり助かっているのではないかと思います。
生徒さんにとっては、準備が大変でも、お孫さんの成長を身近に見られたり、にぎやかな食卓で楽しいひとときを過ごせることがとても嬉しいようです。
最近も、「体重が、もう○千グラムになって、顔つきもしっかりしてきましたのよ。全然泣かなくて、一人で遊んでいるの。本当にいい子なんです。今週末は、100日目のお食い初め(おくいぞめ)なので、初宮詣での時に頂いたお米を使ってご飯を炊いて、歯固めの石も入っていたから、それも食卓に並べてね~」と、その日が待ち遠しくてたまらないという雰囲気でした。
別の生徒さんからは、「来月、孫が生まれるのですが、予定日が○日なので、その前にレッスンが出来れば」とご相談を受けました。
「もちろん、大丈夫です。何かとお忙しいと思いますので。」と話しますと、「まあ、私が産むわけじゃないんですけどね」と、さっぱりとした口調に笑顔でお話をされていて、私も思わず笑顔になっていたことがありました。
その生徒さんのお孫さんも無事に生まれ、それから1ケ月間は、その生徒さんが毎日夕飯を作られていたそうです。
「なかなか大変で。でも、もう終わりましたけどね」と、1つ役目を終えてホッとされたような表情でお話をされていました。
生徒さんの中には、もっと大きいお孫さんがいる方もいらっしゃいますが、遠くに住んでいるお孫さんが夏休みなどで泊りに来るときには、その準備で大忙しのようです。
「孫が遊びに来るのは、とても嬉しいんだけど、帰った後、どっと疲れが出るのよね」とよく聞きますし、「生徒さんに、そういう事をおっしゃる方が多くて・・・」とお話しますと、「本当にそうなのよ!」とうなずく方が殆どです。
「子供が何か欲しいと言うと、おばあちゃんに言いなさいと親が話しているらしいのよ。 だから、孫にデパートに行こうと誘われると、今度は何を買わされるのかびくびくしちゃうわ。」と、少し困った様な、でも頼られて嬉しい様な表情でお話されていた生徒さんもいました。
よく、「子供のかわいさと孫のかわいさは別物」と言いますが、本当にそのようです。生徒さん方のお話を聞いていて、つくづく感じました。
ピアノの生徒さん方は、絵を描いたり園芸をされたり、水泳などのスポーツをされたりと、元気でパワフルな方ばかりなのですが、その元気の源は、どうもピアノだけではなく、かわいいお孫さんパワーもあるのかもしれません。
(この記事は、第114号のメールマガジンに掲載されたものです)
今回の「ピアノ教室の出来事」は、年の瀬のピアノ教室のお話です。
今年も残すところあとわずかになりました。
クリスマスで、イルミネーションもいたるところできれいに点灯しています。以前は、12月に入ってからイルミネーションが話題になりましたが、どんどん前倒しになり、今では11月から楽しめるようになってきました。
ピアノ教室では、今年のレッスンも残りわずかとなり、すでに年内のレッスンを終了した方もいらっしゃいます。早くも、「また来年お会いしましょう。良いお年を」という挨拶をしています。
学生の方は、今からクリスマスが楽しみなようです。
普段のレッスンで使用している教材にも、クリスマスの曲がいくつかありますが、今ちょうど練習している生徒さんがいます。マイペースな性格なので、次々と教材が進むわけではないのですが、毎回楽しくレッスンに通われています。今年最後のレッスンがクリスマス当日なので、「今年中に、この曲は仕上げましょうね。来年になって、まだクリスマスの曲を弾くのって、ちょっと合わないしね」と話しますと、ふふふと笑っていました。クリスマスが、よい目標となっています。
今年中学生になった生徒さんには、「今年は希望の学校に合格して、良い1年だったわね。昨年の年末は、受験前だったから大変だったでしょう?今年は、ゆっくりクリスマスを過ごせるかな?」と聞きますと、少し笑顔はあるものの、ちょっと冴えない表情をしていました。
「うん、でもね、お父さんが転勤になっちゃって。いつ帰ってくるかわからないの。」
「あら~、そうなの。○○ちゃんのお父様って、海外のお仕事が多かったわよね。」
「そうそう。帰ってきても打ち上げとかで出かけちゃうし、1週間くらいで、またすぐ違う国へ行っちゃったりするの。」
「そうなの。クリスマスは一緒に過ごせるのかな?」
「わからない。でもね、お正月は帰ってくるって。」
「そう、よかったわね。この分だとクリスマスはお母様とお姉さんと、過ごすことになりそうね。」
「うん、でもね、お姉ちゃんが今度は受験だから・・・。でもお友達を連れてきて、うちでクリスマスパーティーするんだって。」
「そうなの、じゃあ、○○ちゃんも一緒に参加できるといいわね。」
中学生以上になりますと、家族でゆっくりクリスマスを過ごすというよりも、お友達と一緒に、という機会が増えてくるようです。
大学生の生徒さんには、「就職先も決まって、後は卒業を待つだけだから、クリスマスも楽しく過ごせそうね。」と話しますと、「そうですね、去年の今頃はリクルートスーツを着ていましたから。でも、今年はクリスマスケーキを販売するバイトを入れちゃって。」
「あら、頑張るわね~。就職したら、まとまったお休みってなかなか取れなくなるから、少しでもゆっくりできるといいわね。」
みなさんが、楽しいクリスマスを過ごせることを願っています。
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