(この記事は、2022年8月8日に配信しました第352号のメールマガジンに掲載されたものです)

今回の「たのしい音楽小話」は、大人の教養講座「テンミニッツTV」のお話です。

ピアノ教室には、幼稚園・保育園生から80代後半の大人の方まで、幅広い年代の方が来られます。ピアノに興味を持たれたお子様から、昔ピアノを習っていてブランク後に再開された大人の方、また、憧れだったピアノを初めて習ってみようという方まで背景は様々です。

ピアノレッスンの進め方も、当然ながらそれぞれで、教材を順番に進めていくこともあれば、やりやすそうな曲から進めていくこともあります。一度に数曲レッスンすることもあれば、1曲をじっくりと時間をかけてレッスンすることもあります。決められたカリキュラムが無いので、臨機応変に、また柔軟性を持ってレッスンをしているわけですが、どの年代の生徒さんにもレッスンの時にお話していることがあります。

それは、練習している曲について、より興味を持ち理解を深めるために、曲やその作曲者についての解説や時代背景のお話です。あまり先入観を持ってしまうのもどうかと思いますので、練習が進んできたタイミングを見計らっていますが、解説をしますと、どの年代の方も「へえ~、そうなんだ」「面白い」と興味を持ってくださっています。特に、大人の生徒さんは興味津々のご様子で、実際にピアノを弾くよりもそのような音楽雑学を聞くほうが好きという方もいて、大学などの講座を受けに足を運ばれている方もいらした程です。

先日、ふとしたきっかけで、大人の教養講座「テンミニッツTV」というインターネットのオンライン講座に出会いました。大学教授や企業の経営者、学者などあらゆるジャンルの専門家が、一話10分で講義を行う、知識・教養を身に付ける教養メディアなのだそうです。その中に、「クラシックで学ぶ世界史」というものがあり、視聴してみました。全13話ある中で、ベートーヴェンを取り上げている2話を見たのですが、インタビュアーと慶應義塾大学法学部教授で音楽評論家の片山杜秀さんが対話形式で講義を繰り広げていました。

ベートーヴェンの有名な逸話である交響曲第3番『英雄』についての話から講義がスタートし、ベートーヴェンの先生だったハイドンの話やフランス革命の話を踏まえた上で、ベートーヴェンの交響曲第5番『運命』や第9番合唱付き(通称第9)の作品作りについて講義されていました。

ベートーヴェンは、天才作曲家と言われますが、「なんか凄い」という曖昧なイメージを持っているだけで、具体的にどのようなところが天才なのか聞かれると、よくわからないという方も多いと思います。そのような事について、専門家がじっくりとわかりやすく解説をしています。

交響曲第9番については、交響曲の最終楽章に合唱を取り入れるという大変珍しい交響曲なのですが、合唱そのものはベートーヴェンよりもずっと古い時代のバッハなどに代表されるバロック期のロンドンでは既に愛好されていたそうです。ベートーヴェンの先生だったハイドンがロンドンを訪れたときに、大勢の人が一斉に歌う合唱に驚き、それを後の自分の作品に取り入れていたそうで、ベートーヴェンは先生から学んだ合唱を、どのようにクラシックの演奏会に取り入れるかを考えて作曲したのだそうです。

ロンドンで「市民の連帯」という意味合いを持たれていた合唱が、フランスでは「国民の連帯」となり、ベートーヴェンは交響曲第9番で、連帯を呼びかける作品に仕上げたという事になるそうです。今でも、演奏会で大変多く演奏されますし、EUの歌としても歌われています。

私が見たベートーヴェン以外にも、「音楽と人の歴史の関係」や「ルネサンスからバロックへ 教養としての音楽への変化」「ヘンデルがロンドンで成功した要因とは?」「モーツァルトの生きた時代は就職氷河期」「マーラーの交響曲はなぜそれほどまでに愛されているのか」「ドビュッシーやチャイコフスキーが作った国のイメージ」などなど、どれも気になるタイトルの講義ばかりでした。

イベントなどでの講座は、1、2時間が当たり前だと思いますが、1話10分という長さで大変気軽に聴くことができますし、スマホやパソコンなどで聴けますので、聴きたいときに直ぐ聴けるという点でもお手軽です。

31日間無料体験できますし、「サライ.JP」では、一部無料視聴できるようですので、興味を持たれた方は視聴してみてはいかがでしょうか。

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